Graphic: Teppei Kaneuji

公演情報

劇場では体験できないもう一つの『消しゴム山』 

配信版「消しゴム山は見ている」

「消しゴム」のコンセプトを体現する独自のアプローチでお届けする映像配信「消しゴム山は見ている」は、劇場では体験できないもうひとつの『消しゴム山』です。

字幕:日本語・英語・オリジナル
155分 1,800円(税込)
視聴期限:購入から7日間
視聴(THEATRE for ALL):https://theatreforall.net/movie/erasermountain_archive

オンライン独特のカメラワークで、まるで自分が舞台にあげられてしまったような心許なさと、ワクワク。パソコンのモニターの中の演劇が、パソコンの周りにあるモノたち、カメラや机やカーテンまで拡張していくような/宇宙からまた別の地球の上の自分のいる部屋を見ているような/自分の内側と外側が射抜き合うようなゾクゾクした体感。

写真家 川島小鳥

事物の側に立つことで日常の中の変化がもたらす幸福に目覚めるという哲学的内容も、俳優さんたちの静かで力強い動きも、思いがけなくもたらされる美も、現在の私たちの世界ーー様々な忖度に縛られ、富や情報への「基準」を満たさない人間は排除されるーーに必要なものだと思います。(中略)配信の映像では、編集やアングルに、舞台を正面からしか見られない観劇時には気がつかなかった作品のメッセージや技術的工夫へのヒントがたくさん込められていました。

美術批評家 松井みどり

岡田さんの作り方はいつも想定を超えて来ますよね。(中略)常に変容し続ける柔軟さを持ってる方だなと思っていて、今度は何をやられるんだろうっていつもすごく気になります。

演出家 ノゾエ征爾/ステージナタリー「THEATRE for ALL」岡田利規×ノゾエ征爾 対談 より抜粋

再演のあうるすぽっとの客席は、パフォーマンスが進むほど客席の集中力が高まり、最後の拍手はお世辞でなく、観客の興奮の度合いが伝わってくる熱いものだった。京都と東京という地域差ではなく、やはり作品が変化し、成熟していたのだと思う。

演劇ジャーナリスト 徳永京子/note「 ずっと味が消えない(ただし美味しいわけではない)ガムのように。チェルフィッチュ✕金氏徹平『消しゴム山』は続く」より抜粋

これは『モノ』の立場になった時に聞こえてくる人間の声なのではないか

ジャーナリスト 中本千晶/日経MJ 2月26日号「中本千晶のレビューれびゅー」より抜粋

モノに埋もれ、なかばそれらと一体になりながらそこに立つ俳優の姿は、不可解なこの世界に生きるしかない私の似姿かもしれない。

批評家・ドラマトゥルク 山崎健太 /artscapeレビュー 「プレビュー:東日本大震災と向き合う舞台作品4本── より抜粋